- 薬学部に行こうと思うけど留年が心配
- 留年しやすい学年は?
- どうして留年率が高いの?
そんな風に考えている人は多くいます。
そこで今回は私が薬学部にいて感じたことと統計を用いて薬学部の留年率と留年理由を徹底解明していきたいと思います。
留年について不安がある人や詳しく知りたい人はぜひ最後まで見ていってください。
どうしたら留年するの?
大学生は進級するために必要な単位数を取る必要性があります。
必要単位未満しか単位が取れていないと留年が決定するんです。
単位は大体1教科2単位です。
単位を取るにはテストをクリアする、レポートの提出をするなどをして一定のラインを超える必要があります。
薬学部の場合はレポート課題はなくほとんどテストでの単位取得になります。
薬学生が留年しないためにはテストで点数を取ることが絶対必要になるということです。
薬学部でのテスト対策については、【留年回避!】薬学部で留年しない方法 5選にて解説していますので、あわせてご覧ください。
留年する割合:国立(85.1%) 私立(60.2%)
実際薬学部の留年率は他の学部に比べて高い傾向にあります。
厚生労働省が調査した6年生薬学部のストレートの卒業率、
すなわち留年せずに卒業できた人の割合は以下の通りです。
卒業率が1番高い大学は京都大学で96.7%、
1番低い大学は第一薬科大学の21.0%です。
全部の大学の平均は72.7% (国公立85.1% 私立60.2%)になります。
つまり平均して上位70%にいないと留年せずにストレートで卒業できないということです。
実際、私の学校でも学年が上がるにつれて何人かいなくなって、知らない人が増えていました。
何年生の時の留年が多いのか
1年生:テスト対策がわからずできない
まず、1年生の時に大学の講義になれずテスト対策が十分にできずに留年する人がいます。
大学の講義は基本90分くらいで高校の授業に比べて約2倍の長さになります。
講義時間が長くなると集中力が続かず、携帯を触ったり眠る人が出てきます。
しかし大学の講義では、居眠りしていようとサボっていようと誰も注意してくれません。
そのまま、放置されます。
それによりだんだんと講義についていけなくなります。
私も先生の言ったことをメモできずにテストに出る部分がわからなかったり
テスト範囲のプリントがなかったりしてテスト前にバタバタしている同級生を見てきました。
そういう人は単位を落とすか、受かってもギリギリのため翌年苦労しています。
1年生の時にしっかりと講義の長さに慣れて、テスト対策の立て方を学ばなくてはいけません。
それが難しくて1年生はテストの対策を立てることができずに留年する人が多いのです。
3年生:科目に専門的なものがほとんどになる
3年生になると勉強する科目の専門性が上がってきます。
1・2年生の時に習った内容の応用が、必要になることが多くなってきます。
基礎的な知識として1・2年生の時の勉強が必要になるので、1・2年の時の積み上げがない学生はここで留年していきます。
それに加えて3年生になると実験が増え、実験しながらテスト勉強をする必要が出てきます。
余裕をもってテスト勉強するためには実験のレポートもスムーズに提出しなくてはいけません。
そのため、講義内容の専門性が上がることと、実験のレポートの2つの試練を乗り越えれず留年する人が増えます。
6年生:卒業試験をクリアできない
6年生まで上がれても、卒業試験に受からなければ卒業できません。
6年生の際の卒業試験は、国家試験の前に行われます。
つまり、卒業試験に合格できた人が国家試験の受験資格を得られるのです。
そのため、国家試験合格率を上げたい大学は、卒業試験を国家試験より難しくすることもあるのです。
卒業試験でふるいにかけるというわけですね。
その結果、6年生で卒業試験に合格できずに、留年する人が増えるというわけです。
留年率の高いわけ
ではそもそもなぜ薬学部の留年率が、他の学部よりも高いのかということを解説していきます。
理由は主に2つあります。
- 必修科目が多い
- 命に関わる業種のため
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
必修科目が多い
薬学部は必修科目がほとんどで必要単位を取るためにはほとんどの科目の単位を取る必要があります。
大学は選択科目と必修科目があります。
多くの学部では選択科目をいくつか選んで自分の学びたいことを選べます。
そのため、難しい講義を避けたり、1限目の講義は入れないなど、カスタムをすることで単位を取りやすくできます。
しかし、薬学部はそれができません。
学校の講義は時間割が高校のように決まっていて、選択することはできません。
1つの講義を落としたから、その代わりの単位を違う講義で補うということができないのです。
講義の単位を落とせば次の年にもう1度、下の学年と受ける必要があります。
そのため、1つの講義に対する比重が高く、留年率が高くなります。
命に関わる職種のため
薬剤師というのは、命に深く関わる職業です。
そのため、薬剤師になる資格を得るための最低ラインが高くなります。
これは、他の医療系の学部にも言えることですね。
自分が患者になったとき、最低限の学びのない薬剤師に薬を説明してもらうことは、恐ろしいと思いませんか。
患者へ、最適な医療を提供するためにも、薬剤師に求められるハードルは高くなるのです。
そうなると、必然的に薬学部の進級の最低ラインは高く設定されます。
おまけ:留年のその後は?
留年が決定すると、休学、退学する学生が出てきます。
留年をして学校に通うとなると、多くの壁が出てくるからです。
具体的には、以下の3つがあげられます。
- 金銭面
- 交友関係
- 家族関係
留年してしまうと、奨学金が停止されます。
そのため、学費を払ってもらうために親へ頭を下げたり、
バイトの時間を増やしたりしなくてはいけません。
今までの友達とは、共有できるものが減ってしまうため疎遠になりがちです。
新しいクラスでもすでにグループができていて、なじめないことも多くあります。
そうなると、大学へ行くのが苦痛になりますよね。
そのため、大学を休学・退学する学生が多いのです。
留年した後については、「【もう悩まない】留年、その後の大きな変化 とるべき行動 4選」で、解説しているので、合わせて読んでみてください。
まとめ
薬学部に来たのならば、留年することなく卒業したいですよね。
そのためには以下の事を覚えておきましょう。
- 薬学部は他の学部より留年率が高い。
- 特に1・3・6年生の時に留年しやすい傾向がある。
- 留年率が高い理由:必修科目が多いこと、命に関わる業種である。
- 薬学部では他の学部に比べて留年しないための対策が必要になる。
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