実習で1人で自由に使える時間ができる。
暇なんだけど、どうやって時間をつぶすべき?
1人の時間はスキルアップするための貴重な時間です。
実習での1人の時間は今後のためになる勉強をするために使いましょう。
実習では、指導薬剤師の先生が薬剤師の仕事や心構えについて教えてくださいます。
しかし先生も常に近くにいて色々と説明したりできるわけではありません。
先生も薬剤師としての仕事をしながら実習生に指導をする必要があるからです。
そのため、どうしても1人になる「暇な時間」ができてしまいます。
そこで今回は、「暇な時間を乗り切る方法 5選」について解説していきます。
実習先では付きっ切りではない
実習では先生がずっとついて教えてくれるわけではありません。
先生は仕事の合間を使って教えくれているため、自分だけの時間が必ずできます。
例えば、先生が薬歴を書いていたり、患者さんに服薬指導をしていたり、医薬品業者の方とお話していたりする時間は1人になります。
このように1人の時間というものは思っているより多いです。
自分の都合に合わせて実習をしてくれるのではないということをしっかりと理解しましょう。
そして1人の時間をどのように使っていくのかによって実習での充実度が大きく変わってきます。
学校の講義のように一方的に教えてもらうのではなく自ら行動をする必要があります。
暇なのではなく、勉強をするチャンス
自分だけの時間を「暇」と思うのではなく、自ら行動を起こす「チャンス」と捉えましょう。
自分で使える時間があるということは、自分に必要な勉強ができるということです。
ぞの時、実習で何を実践したいのか、何ができていないのかは自分が1番わかっているでしょう。
つまり、暇な時間は一番効率的な学習ができる機会ということになります。
例えば、薬の作用がわからないなら調べる、軟膏の混合が苦手ならやり方をもう一度調べたり、練習させてもらったりできます。
時間の捉え方を「暇」から「チャンス」に変えて行動してみましょう。
具体的な行動 5選
自分のために、行動を起こすといっても具体的にどうすればいいのか分からない人も多いと思います。
暇なときにするべき具体的な行動は以下の5つです。
- 薬の棚の位置を覚える
- 服薬指導の観察
- 添付文書を読み込む
- 前の処方箋を借りて監査の練習をする
- メモの整理をする
それぞれの行動をとるべき理由を詳しく解説していきます。
薬の棚の位置を覚える
まず、実習初期では実習先のどの棚に何の薬があるのかを覚えましょう。
薬棚の位置を覚えるのは投薬をスムーズにするために必要なスキルです。
薬棚は実習先によって50音順や薬効順など並び方が異なっています。
薬効順に並んでる場合は、試験で「あそこら辺にあったからこういう人に使う薬だ」と薬の輪郭が分かるようになります。
それに加えて、薬の規格によって取り間違えのないようにわざと規格違いを遠い場所に置いていたりもします。
薬をピッキングするときに、いちいちどこにあるのか探していたら時間がかかってしまいます。
すると患者さんを待たせることになり、焦ってしまって他の業務に集中できなくなります。
そのため、最初にスキルとして薬棚の位置を覚えておく必要があります。
薬の名前を見て「あそこら辺にある!」と分かるくらいにはしておきましょう。
薬の棚の位置を覚えるまではどこに何の薬があるか考えながらピッキングを行ったりメモしたりしましょう。
服薬指導を見る
薬剤師の服薬指導を後ろから観察してみましょう。
服薬指導にはコツが必要になります。
学校で習ったとおりに患者さんは動いてくれません。急いでいて話を聞いてくれなかったり、逆に細かいところまで質問されたりします。
その時に、どんなふうに対処するかの経験から得た答えを薬剤師の方はそれぞれ持っています。
患者さんに合わせた言い回しや薬ごとの特徴的な注意点などのコツを持っています。
例えば、便秘薬1つでも今まで飲んでいる頻度、自己調節はしているのか、水分は取れているかなど聞く必要があります。
どんな順番でどんな言葉を使っているのか観察してみましょう。
服薬指導については、【実習】服薬指導が不安? 実習生が服薬指導でやるべきこと5選【薬学生】で解説しているので、合わせて読んでみてください。
添付文書を読み込む
添付文書を読むことで監査、服薬指導に活かしましょう。
添付文書には薬に関する多くの情報が入っています。
その中には用法、禁忌、保存方法など国家試験にも出てくるような重要性の高いものがあります。
例えば腎機能の低下している人には用法を減らす必要がある薬があり、その用法を添付文書で確認していたことで疑義照会ができるようになることもあります。
薬剤師になってからも添付文書から情報を読み取る力が必要になります。
なぜなら、薬剤師は「生涯学習」で新薬が出たときや新しい適応が出たときには詳しく調べることも仕事になるからです。
添付文書は至る所にあるのでいくらでもみることができます。
先生に添付文書を借りていいか聞いて、添付文書を読んで勉強しましょう。
前の処方箋を借りて監査をしてみる
以前の処方箋で監査の練習をしましょう。
処方箋は保存期間が決まっているため、過去の処方箋がたくさんあります。
珍しい症例や疑義紹介をした処方箋など様々なものがあるので、実習期間に来た患者さんだけでは経験できない症例に触れることができます。
1人の時間で処方箋を見て自分で調べながら監査の練習をすると、時間を気にすることなくできます。
実際の監査では患者さんが待っているため、ある程度のスピードが求められます。
ゆっくり調べながら監査することはできません。
ゆっくり監査の練習をすることで、薬の知識が身につくスピードも上がります。それにより監査の正確性も上がります。
自分で監査をしたら、先生にあっているか見てもらいましょう。
メモを整理する
自分のメモを整理して日誌の基礎を作っておきましょう。
メモの内容を整理しておくと日誌を書くスピードが上がります。
日誌は毎日書く必要があります。
おおよそ必死を書く時間は1時間かかります。家に帰って1時間日誌を書くのはいつも以上に疲れます。
その時にメモが整理されていると日誌を書く時間は大幅に短縮されます。
日誌の書き方については、「【薬学生】早い×高品質な実習日誌の書き方 例文で分かりやすく解説!」で詳しく解説しているので、合わせて読んでみて下さい。
日誌を書く時間を少なくできれば身体的に実習が楽になります。
体を楽にするために、メモを整理しましょう。
まとめ
実習は、学校の講義のようにずっと何かを教えてくれる分けてはありません。薬剤師の字ごとの合間に教えてもらうため自分だけの時間が必ずできます。
その時間を「暇」と思うのではなく「チャンス」と思いましょう。
- 薬の棚の位置を覚える
- 服薬指導を観察する
- 添付文書を読み込む
- 前の処方箋を借りて監査の練習
- メモを整理する
上のような行動を行い、自分から行動するチャンスを活かすことでより良い実習を行うことができます。
薬剤師は生涯学習が必要になる職業です。実習でその基礎を身に着けるためには自分で上手な時間の使い方を身につけましょう!
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